美苦尼・玄娘〜恥辱の西遊記 第105話

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ぞくり

思わぬ事を言い当てられて、心臓が鷲掴みにされたような衝撃を受ける。
もしも崖があったら、今すぐにでも飛び込んで死んでしまいたいと思うほどの激しい羞恥に襲われた。
血流が一気に加速し、全身の神経を敏感にする。

そのタイミングを見計らったように、黄風大王が指の背に生えた柔らかい毛で、右の乳首をスッと撫で上げた。

「あっ」

油断していた玄娘の小さな唇から、可憐な呟きが漏れる。
それから、口惜しげに奥歯を噛み、口を閉ざした。

「猿の化け物と豚の化け物と言っておったが、豚の化け物とは誰だ」

「・・ちょ、猪・・八戒と申す者です」

「猪?・・・高老壮に猪剛鬣(ちょ・ごうりょう)という者がおるが、何か関係が?」

「ぅ・・そ、その、猪剛鬣(ちょ・ごうりょう)・・です。わ、私が、名を・・ぅぅ・・・あ、与えました。・・あの、本当に・・もう・・・」

執拗に乳首を撫で回す指の先の軟毛の刺激に、何度も声を漏らしそうになりながら、玄娘は切なげに懇願した。
暴力が怖くてはっきりと拒絶出来ない自分が情けない。
いや、それ以上に、妖怪の淫靡な責めに容易(たやす)く反応してしまう我が身が呪わしかった。
やはり、あの烏巣禅師が言っていたように、自分は色情の気に取り付かれているのであろうか。

「ふーむ、斉天大聖に天蓬元帥か」

妖怪は右の乳首を一頻(しき)り嬲り回すと、唸りながら左の襟を払ってもう片方の乳房も剥き出しにさせ、同じように指の毛でその乳首を嬲り出し始めた。

「おい。王を呼べ」

言いながら、無抵抗の玄娘を責め苛む陰湿な手指の動きは一向に止まらない。
無意識の内に身体を折って屈み込もうとする玄娘の、その肩を、妖怪はもう一方の手で掴んで、強引に身体を起こさせた。

目の前に、突然、あの、異様な男根が突きつけられる。

「さあ、お前もあの女たちと同じように舐めるが良い。そしてワシに服従の意思を示すのだ」

無数の疣(いぼ)がびっしりはびこったソレは、しかし、良く見ると、硬さというものがまるで感じられないようにも見えた。
屹立はしているのだが、芯がないかのようにグネグネと蠢いて、女たちの唾液と先端から噴き零す粘液の為に常に濡れ光っている様は、むしろ巨大でグロテスクな舌のようだ。

そしてソレの放つ臭いもまた凄まじい。
それは獣の性臭であり、また女たちの唾液の発酵した臭いの入り混じった臭いでもあり、その異臭に玄娘は吐き気を催した。
顔を背け「うっ」と口を押さえる。

「ほれ。どうした。舐めぬのか。ワシのものは舐められぬというのか。思い上がった比丘尼風情が、何様のつもりか知らぬがな、ワシに服従せぬものはここでは生きていかれぬ。それでもワシに服従出来ぬと申すか」

しかしそうは言われても、舐められるものではない。
否、むしろ、心の底からそれを嫌悪している自分が、玄娘には嬉しかった。
陵辱を免れてそれで殺されるというのであれば、本望ですらあると思える。
僅かに自信を取り戻し、玄娘は眉間に皺を寄せて妖怪の顔を見上げた。

「ふっ。舐められぬというのなら、それでもいい。間もなく家来が王をここに連れてくるであろう。お主の知っているあの、長竿男根の王よ。その王がここに来るまでにワシに服従して舌を差し出せばよし、それが出来ぬとあれば、王と結婚させてやる。ワシか、それとも王か。お主自身が選ぶのだ」

そう言って、妖怪は己の男根を更に突き出し、玄娘の頬に押し付けた。

先端から滲み出る粘液が、玄娘の滑らかな桜色の肌をヌメヌメと汚していく。
肉欲の熱い塊を顔に押し付けられる気持ちの悪さもさる事ながら、表面を覆い尽くすイボイボの一つ一つが、玄娘に対する欲望を溜め込んでプックリ膨らんでいるような気がして、気が触れそうになるほどおぞましかった。
だが、それでも、あの卑劣な肥満体の中年男の王よりはマシだろうか?

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