美苦尼・玄娘〜恥辱の西遊記 第７９話
お尻に力が入ってしまう。
ハクハクと刺激を求めるように開閉してしまう。
弄（いじく）られている太股の裏から、股間の中心に向けて、筋肉が不随意に蠢いてピクピクしてしまう。
股間の中心が、蜜壺が熱く疼いて、とくん、とくん、と、絶え間なく汁を吐いていた。
どろどろに蕩け、潤みを湛（たた）えて綻（ほころ）んでいるだろう事が、自分でもわかる。
わかるだけに、その部分に豚男の手が行くのが怖い。
何に対してか、負けまいとする思いが、その実、身体の方はすでに屈伏し始めている事に、気付かされるのが恐ろしいのであった。
しかし凌辱者に容赦のあろうはずもない。
乳首を散々ベトベトにしてから、ようやく乳肉を覆っていた口を離し、かと思えば豚男の頭は更に下へと下降していった。
慧姑は豚男の目論見に気付くと、驚き慌てて大きな頭の下降を手で追った。
ゴワゴワの髪を掴む。
無駄な抵抗ではあった。
しかし慧姑はそうせずにいられなかった。
それでも八戒は攻撃の手を緩めず、そんな些細な抵抗をすら許さぬかのように、敏感な乳首に新たないたぶりを仕掛ける。
微細な接触で乳首を扱（しご）くように摘んでいた親指、中指、人差し指が、細かく振動し始めていた。
「くっ！・・うぅ、ふっ・・・んんっ！！」
これまで経験した事もない衝撃が、乳首を襲っていた。
情欲に張りつめたようになっていた乳房が、痺れとともに内側から融けるようだ。
その奇妙な痺れは全身に波及して、子宮の奥をずうんずうんと響かせる。
豚男の髪を掴む腕から力を奪い、代わってガクガクと癲癇の起こったような激しい痙攣を起させた。
王以外の男にいいように身体を弄（まさぐ）られながら、その意に沿うような反応をしてしまっている我が身が、とてもつもなく恥ずかしく、情けない。
しかし、どうにもしようがない。
口を閉じているのが精一杯で、込み上げるヨガリ声を押さえ込む事すら出来ないのだ。
そうしている間にも豚男の頭は、片腿を抱え上げられた格好の慧姑の股間に、顔を埋める位置にまで下降し、抱え上げていたその片腿の方は、自分の肩に掛けさせていた。
太股の裏が、脹脛（ふくらはぎ）が、豚男の肩のヌラヌラした肉に密着する。
慧姑は新たなその気色の悪さに怖気（おぞけ）を振った。
しかし、端に怖気を振うというばかりではない。
密着し、四肢の絡み合わせるようなその格好は、いよいよ逃げられないという思いを強くさせると同時に、傍目から見れば、慧姑自らが望んで豚男と肌を合わせているかのようにも見えるのだった。
そんな屈辱を感じる間もあらばこそ、女体の弱点を知り尽くした豚男の恐るべき舌が、べろりべろりと股の付け根を舐め始めていた。
意に染まぬ期待にピクピクと蠢く媚肉の、ほんのすぐ側での、悪意すら感じるようないたぶりだ。
人とも思えぬ濃厚な鼻息が、豚男の顔面と慧姑の股間との間に形成された小さな三角形のスペースに逆巻き、濡れた陰毛の隙間をくすぐる。
乳首に与えられる強烈な快感に比べ、下半身のもどかしさといったらどうだろう。
もうわずかな距離に凌辱者の舌が蠢いていて、まるで襲いかかる機会を窺っているかのよう・・・なのに、右の付け根を舐めしゃぶっては、左の付け根に移り、左の付け根からねぶって、媚肉の粘膜間際にまで至らんとしては、右の付け根に移る。
近付いては遠のき、遠のいては近付く蹂躙の予感に、今来るか、もう来るかと恐れつつも待ち望む心地がいつまでも引き伸ばされる。
耐え切れなかった。
耐え切れない。いっそ留めを刺して欲しい、と思った瞬間には、腰が淫らがましく揺れ動いてしまっていた。
《疼いてたまらぬといった按配だなあ》
「くうぅ・・・ふはっ！・・んむ、う・・・んふン」
舌先を震わせて、『内身耳法』の声を、慧姑の内股に忍び込ませる。
慧姑は、鼻から色っぽい声を漏らしてその振動に応えながらも、そう言われると思わず、反射的に首を横に振っていた。
《ほっ。大したものだ。これだけ蕩けておるのに、まだ主に操をたてるか。だが・・・》
舌をツツッと動かして、八戒は剥き出しになった陰核の傍まで持ってきた。