美苦尼・玄娘〜恥辱の西遊記 第99話

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だがそれはどうしても耐えねばならなかった。
直に触ると獣の臭いが移ってしまう。臭いを消そうと水で洗えば、水の臭いが移ってしまう。
どうしたって主上にバレないわけにはいかないのだ。
肌を弄んでから女を献上したと知ったら、あの短気な黄風大王がどれほど癇癪を起こすか知れない。
かと言って、虎先鋒は捕まえてきた女を隠し持つ度胸もなかった。
バレたらそれこそ生きてはおられまい。

虎先鋒は、ふうっと野太くも切なげな溜息を漏らし、未練を断ち切ろうとするように肩を脱がせた衣の襟を元に戻してやった。
そしてまた再び玄娘を抱え上げ、山の森の奥地に向けて走り出す。

走り往く先々で、玄娘には木が飛び枝が走るように見えた。
跳躍しながら走るから、絶えず身の竦(すく)むような浮遊感の中にある。

虎先鋒の方は、走りながらまたぞろ、ムズムズしてくるのを感じていた。
先程見た美尼のピンク色の乳首が瞼の裏に貼り付いたみたいでどうしようもない。
吸い付きそうなほど肌理の細かい肌だった。そして大きいが身が詰まっているみたいに張り出して、どんな格好をしても形が崩れないフォルム。
天を突く股間の怒張に、更にギューッと力が入ってしまう。

虎先鋒はまたも立ち止まった。
宮殿に辿り着いてしまえば、どうせ主上が処女を散らしてしまうに決まっている。
それならば、手は出せなくとも、せめて処女の抗いを愉しませてもらおう、と獣はそう思ったのだ。

道を反れて樹間に身を潜り込ませ

「処女かどうか、身体に聞いてやるぜ」

と言いながら、玄娘の衣の下半身の部分に爪を引っ掛ける。

「あ、いやッ、きゃあああ」

悲鳴を上げて助けを呼ぼうとするのだが、恐怖で声が思うように出なかった。
見る間に衣の下半身部分がズタズタにされる。

破ける、というよりは切り裂かれる、という方がふさわしい破かれ方で、ボロボロになった裾からは太股が露わにされていた。
こんな恥ずかしい格好はした事がない。
皇帝の後宮でひどく裾の短いミョウチキリンな衣を見た事があるが、あれは座っただけで中が見えてしまいそうで、何とも淫らな衣だった。
今の玄娘の衣装は、その淫らな衣と同じくらい裾を短くされているのだ。

更に背中に手を回させ、樹幹に貼り付いたツタを剥いで玄娘の両腕を高手小手に括る。

玄娘は残された布で少しでも股間を隠そうと、身をかがめ、脚をぴったり閉じた。
しかし、その恥じらい慄(おのの)く姿がよけいに獣の嗜虐心を煽っているのは、あまりにも明らかだ。

「ほれほれ、恥ずかしいか。恥ずかしいのう。くうッ。白い肌がほんのり色付いて堪らぬ。おまえら人間は発情すると血の気が昇って赤くなるから、よくわかるわ」

「は、発情なんて・・・!」

まるでケダモノの雌のように言われ、プライドをひどく傷付けられた玄娘は思わず恐怖を忘れて抗議した。
それを見て虎先鋒が顔を歪めて見透かしたような笑みを浮べる。
毛がなくなった虎の顔は、得体の知れない生物に見えて、その邪悪な表情がよけいに気色の悪い物に映った。

その気色の悪い大きな顔を、ぼろぼろに切り刻まれて雲霞の如くになった衣の裾に近づけ、ぺろりとめくる。

「ひいいぃぃ!いやあっ!」

悲鳴が裏返る。
甲高い、鋭い悲鳴だった。
虎の巨大な肉球がその口を塞ぐ。

「むぐっ」

ぶよぶよした肉球を半ば口に含まされるようにされ、軽い嘔吐を感じるほどの獣臭が喉の奥から鼻腔に逆流してきた。

「ちっとばかし大事に扱われているからって、いい気になるでないぞ。貴様の声を聞いてあ奴らが飛んで来たら、手を出せぬよう、あ奴らの目の前で手足を折って見せしめとしてくれるわ」

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