美苦尼・玄娘〜恥辱の西遊記 第93話

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「んふぅ、んッ、んンッ、んむむぅッ!」

股間に這わせた指で己が肉溝を抉り、シーツを噛んで床の上で背筋を反らせば、紅潮した頬に淫気が立ち昇り、潤んだ目尻に欲情の涙がつつつッと萌(きざ)す。

この声を聞いて、もう、何度イッただろう。
何度イッても、何度イッても、それでもまた、あの声を聞いていると、下腹の辺りがムズムズしてきて、腰の辺りにこそばゆい感じが走り出す。
股間の奥に熱い気持ちが溶け溢れ、部屋のすぐ外には悟空がいるのにと思いながらも、指がいけない動きを再開し始めてしまう。

小さめのパッツンパッツンの寝間着をはだけ、掴み出した胸が気持ち好い。
指先のヌルヌルで胸の先端を虐めたら、などと考えてしまう自分が情けなかった。
そして更に情けない事には、そう考えてしまうともう、いてもたってもいられず、考えていた通りに指先を乳首に這わせてしまっている。
突然、霧中の如き記憶の中から、烏巣禅師(うそうぜんじ)の言葉が浮かび上がってきた。

「そうら、どうした。おねだりするみたいにケツをいやらしく振って、とうとう淫乱の本性を現しよったか」

ぞくり、甘い衝撃が背筋を走る。
傷ついた記憶が、胸の奥でじんじんと疼く。

その言葉と一緒に、乳首を嬲られる様がまざまざと思い出された。
頭の中で、烏巣禅師の骨ばった指がいきりたった乳首を上下左右に薙ぎ倒し、乳輪の上に円を描いてくるくると追い掛け回す。
描かれるイメージは烏巣禅師から受けた辱めではあったが、身体が覚えているその時の感覚は、八戒の老練な手管だ。
張り詰めた乳房をむにゅむにゅ揉まれ、それと同時に掌の窪みに捕らえられた乳首がぐにぐに押し潰される、視覚のイメージとは異なる感触が重なった。

堪らなくなって玄娘は、一旦は胸から離していた手を、再びソコに持ち上げていた。

「うくっ」

烏巣禅師のマネをして人差し指を立て、疼く乳首を慰めるように苛め出す。

呻き声が突き上げてくるのを、口許にまで引き上げていたシーツの端を噛んで、噛み殺した。

微かに声が漏れてしまった事で一瞬ひやりとはするが、最初ほどでない。

濡れた指先が胸の頂点のシコリを撫で回すその心地は、記憶にあるそれとは全く違っていたが、それでも皮膚を走り回る浅ましい願望を、一時的に麻痺させる分には十分な刺激となった。
といっても一時的な麻痺なので、摩擦の快感が過ぎ去ると、その後にもっと強い刺激が欲しくなる。
そうして玄娘は、自らを責める指先の動きをどんどんエスカレートさせていった。

恥溝を抉り、止め処(ど)なく溢れる粘液を掬い取っていた指が、その汁を乳肉に擦(なす)り付け、乳首に擦(す)り込んでいく。
そうするとまた、尚更に気持ちよく、玄娘は、その内に汁気が足りなくなってきたように感じると、更にまた股間を嬲る手と胸を弄(いじ)る手を交換した。

漆(うるし)を重ね塗りするようにそれを何度も繰り返し、次第に胸全体をベトベトにしていく。
ベトベトになればベトベトになるほど、皮膚が敏感になっていくみたいで、すぐにまた身体が急勾配の頂きに追い上げられるのを感じた。

「うん、んむむう・・・んッ、く・・うんン。・・・んふっ、ぅ・・!」

快感に脳天を貫かれ、噴き上がる喜悦を必死になって噛み殺す。
どうにも噛み殺し切れない呻き声が、熱い鼻息と一緒に漏れ出てしまう。
悟空に聞かれなかったろうかと心配になったが、もう、何度も繰り返し味わった絶頂だった。

・・・大丈夫。こんな微かな声、聞こえるはずがないわ

半ばそう思い込もうとしながら、玄娘は胸の内に呟いていた。

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