美苦尼・玄娘〜恥辱の西遊記 第85話

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喜悦が溢れる。
亀頭に見立てて折り曲げた指が熱い泥濘(ぬかるみ)を掻き回す気持ち良さに、膝が震え、涙が零れた。

だがしかし、肉欲が満足を得れば得るほど、その後には更により深い飢餓が訪れるのだ。
まるで飢餓というシャベルで、快楽の地獄という穴ぼこを、永遠に掘り下げていくような切ない行為だった。
そうしている間にも、すぐにまた次にくる絶頂の波頭が見え隠れし始める。

「んー!んぶっ!・・・ん・・ん゛むううっ!・・・ぅ、ぅぅ・・ん゛!んぐぅっっ」
ぐち、ちゅぐぐっ、ちゅぷ、ぬちゅちゅっっ

激化する指使いに、慧姑の昂ぶりが如実に顕れていた。
床に尻餅ついた腰をガクガク前後に揺すり、びくんびくんと背筋を跳ねさせる。跳ねる度に高まりは高まり、高まる程に跳ねる度合いも大きくなっていく。

それと調子を合わせるように、男根の脈動が急激に早まってきた。
慧姑は、射精が間近になってきたのかと感じる。だが、確信は持てなかった。
八戒の、笑みを浮かべた表情が変わらないからだ。
唇と口腔内に伝わる感覚は、男の欲望の激しい昂りを示すような切羽詰ったモノなのに、八戒の顔を見るとまるで、その男根の昂りすら自分の意思で制御出来るのだぞ、と言わんばかりの余裕を感じるのだ。

慧姑の知っている男の射精とは、そういうものではない。
それは女にとっての絶頂に相当するものであり、その前後の瞬間には、どんな男でも忘我の愉悦に酔って、快感に耐えかねるような切ない表情を見せるものではないのか。
また、これあるからこそ、男は女を犯すのではないのか。

もっとも、そうは言っても慧姑も元は尼僧である。
それも物心ついた頃からの純粋培養の尼僧だったから、男を知ったのは、黄風嶺の妖怪たちに襲われてからで、しかもその妖怪が自分の中に放ったその瞬間を、慧姑は見た事がなかった。
彼女を襲った妖怪の性交は、数日間にも渡る異様に長いもので、その間ずっと失神と覚醒を繰り返し、精を受けたその時も、彼女は正体を失っていたのだ。

人間の男としたのは、王ただ一人である。
従って、慧姑が知っている男のその時の表情は、実際には全て王のものなのだ。

慧姑の身体も、心をも支配する者として、恒(つね)には見下したような目で女たちを見る王が、その時ばかりは無防備な表情を垣間見せる。
慧姑は、王が見せるその一瞬の表情が好きだった。

しかし八戒の気持ちの悪い薄笑いは、その王の表情とはあまりにも違って見えたのである。
それだけに、このままイかされてしまう事には、わずかに抵抗を感じてしまうのだった。
だがしかし、そしてまた、そんなわずかな抵抗を殊更に押し破られる事に、慧姑は屈伏させられている感をより強くして、より激しく子宮の疼きを感じてしまう。
結果的に、それがきっかけとなった。

「んぶぐううぅぅぅ!んぐぶっっ!」

何度目の絶頂かは、もう、定かではなかったが、イク度に快感がより深くなっていくみたいで、その絶頂の持続する時間も、明らかに長くなっていた。
八戒のモノを口に咥えたまま白目を剥き、全身の痙攣が上半身を前後させる動きで、巨大な男根をスライドさせる。
突然、喉の奥を出入りする亀頭がグワッと膨れた。
張り出したエラが喉の狭まった所に引っ掛かって、魚釣りの魚のように首ごと頭ごと引っ張られる。
ガクンという衝撃と、咳き込むに咳き込めない苦しさで、慧姑は我に返った。

ドクドクしている。
物凄い勢いで、身体の中に直接注ぎ込まれている。

絶頂の強烈な快感に耐える為に息を詰めていたので、息苦しさは感じなかったが、汚辱感は凄まじかった。
喉の奥を、男のおぞましい飛沫が叩いて、更に奥へと流れ落ちて行く。
文字通り、身体の中まで汚されているのだと思うと、自分自身に対する悲痛な思いとともに、その痛みがそのまま刺激となって、更に身体が昂った。
絶頂の上に絶頂が折り重なり、再び意識が弾ける。

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