美苦尼・玄娘〜恥辱の西遊記 第31話

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高老人のその部分は、滲み出した男の欲望の汁と擦(なす)り付けられた翆蘭の愛欲の液でびっしょり濡れている。
ために、男根の形状が、怒り狂うその血管までもがはっきりと浮かび上がっているのだった。

翆蘭の白い細い手が、その強張りを愛しげにあやす。

そうしながらも翆蘭の左手は、股間に突き刺さる金箍棒に添えられていた。
腰をグネグネと回して自分自身の最奥をこねくり回しているのだ。

「はぁ・・はぁ・・・いひぃぃ・・・」
「こ、これ翆蘭・・・」

抗うように高老人が翆蘭の頭を両手で押さえる。だがその手は、背徳への暗い期待と欲望に震え、ほとんど力が入ってなかった。

翆蘭はズボンをペロリと剥いた。父親の黒い男根が弾け出る。
ヌラヌラと濡れ光り、若い頃の練磨を思わせる凶悪な面構えをしていた。
それを翆蘭はうっとりと目を閉じて頬ずりし、情熱的に舐め上げる。

翆蘭の舌使いは巧みだった。裏スジの最も敏感な部分の、責め方と焦らし方を知っていた。
ぴちゃぴちゃと殊更に卑猥な音をたて、何度も何度も舌を往復させては、竿に唾液を塗りこめていく。

翆蘭の右手はいつか、自らの乳房を慰めていた。そして父親の男根はずっぽり呑み込み、舌と唇だけで奉仕する。

高老人は息を荒げ、妖しげに波打つ娘の背中に魅入られていた。娘の左手が、もどかしげに金箍棒の出し入れを操作するのが見えた。

駆け昇ってきた快感が父親の性を狂わせる。
翆蘭の頭を抑えていた両手が、いつしかピストン運動を強要するものになっていた。

その頃玄娘は、高老荘の中庭があまりに見事だったので、下女に断って母屋を離れ、一人、逍遥していた。

大小の池、小高い丘を飾る竹薮は手をかけられて美しいばかりでなく、宇宙や呪術的な隠喩象徴に富んで面白い。

と、池の端をグルリと回って、とある繁みに近づいたところで、玄娘は不審な声に気付いた。

「・・・んん・・ふ・・・んむぅ・・・」

ざわざわと淫靡な胸騒ぎを覚えて眉間に皺を寄せた。

玄娘は処女だったが、長安で太宗皇帝に言い寄られ、後宮内に拉致された時に男女の睦みをムリヤリ見せられた事がある。
だからアノ時の声がどんなものかは知っているのだ。

しかし、玄娘はあえてそれが何の声かわからない風を、自分自身に装った。

そして息がつまりそうなほどに高鳴る胸を抑えて、声のする方を探る。
ほとんど迷う事なく、繁みの陰にその声の主を見つけた。

ちゅぷっ、ちゅっぽ、ぐちちっ

湿った音をたてて、若い女が年をとった男の股間に顔を埋めている。

その男が高老人である事に、玄娘はまず驚く。

ついで女の尻から伸びているのが、悟空の金箍棒である事に気付いて更にびっくりした。
一瞬、悟空が女に変身して高老人と穢れた行為に耽っているのかと考えて、目の前が真っ白になりそうになった。

もちろん、そんなはずはない。

おそらく、首尾よく翆蘭を助け出すのに成功したのだ。
しかし、そうだとしたら、それならあの、男の股間に顔を埋めて発情した獣のように激しく腰をふっているあの女は何者か。果たして翆蘭なのか。
高老人は助け出した実の娘と不実の関係を結ぼうとしているのか。

それに悟空の金箍棒が、なぜその女の股間に挿入されているのか。

玄娘は顔が真っ赤になって頭がボーッとしてきて、冷静に考える事ができなかった。答えは出ないし、出そうとしても思考が熱でふやけたようになって、考えがまとまらないのだ。混沌とした思考の中から嫌悪感だけがハッキリとした形をもって浮かび上がる。

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